「珠せいろ」のムシしちゃいやよ牡蠣ストーリー vol.08

年末年始に試したい、
あの魯山人が愛したカンタン絶品牡蠣料理!!

陶芸、書道、料理など、多彩なジャンルで活躍した芸術家、北大路魯山人(1883~1959)。

マンガ「美味しんぼ」で「美食倶楽部」を主宰する海原雄山のモデルでもあり、
日本を代表する「食の巨人」として知られています。

和食がユネスコの無形文化遺産に登録されたこともあり、今年は京都、来年は東京で大規模な「魯山人展」が開催されるなど、その存在感はいや増すばかりです。

さて、この天下の美食家・魯山人が好んだ牡蠣料理は何だったのでしょう。

食べること、中でも牡蠣が好きな方ならば、これは気になるところでしょう。

その手掛かりが『魯山人の食卓』(角川春樹事務所)」の中にありました。

この本の中に「夜寒に灯を囲んで懐かしい雑炊」というパートがあり、10数種類の雑炊を紹介しているのですが、その筆頭に紹介されているのが、なんと牡蠣雑炊なのです。

「こんなものを作ることは、まったくなんでもないことで、誰にでもわけなくできるものである。誤って大そうに考えるようなことがあっては馬鹿を見る。」で始まる1ページほどの文章は、牡蠣雑炊の作り方から、食べ方、その魅力、「とにかく熱いのを吹き吹き食う妙味は、初春の楽しみの一つである」と独特の文体でつづられています。

短く、今風にまとめれば「天下の美食家のワシが紹介するからといって、自分には縁のない高級なものと思わずに、カンタンでうまいから、とにかく料理してみなさい!熱々をフーフーしながら食べたら、これにまさる初春の味はないよ!」といったところでしょうか。

「手ごろな食材は、その手ごろさを生かすように。良い材料は、その良さをそこなわないように料理をつくれば楽しい食生活が送れる」という魯山人のモットーが、この雑炊にも生きています。

ところで「夜寒に火を囲んで懐かしい雑炊」には、他にもたくさんの雑炊が紹介されています。

「納豆雑炊」「餅雑炊」「猪肉雑炊」「鳥肉雑炊」「なめこ雑炊」「蟹雑炊」「焼き魚の雑炊」「青菜の雑炊」「生の千切りだいこん雑炊」「天下のピカ一ふぐ雑炊」「白魚と青菜の雑炊」「若鮎の雑炊」「このわたの雑炊」「牛肉のカレー雑炊」「ウドの雑炊」「木の芽雑炊」「うずらの卵雑炊」「ハトの卵雑炊」「新筍の雑炊」などなど。

これでも魯山人さんの試した雑炊の、ほんの一部だそうです。

胃腸にやさしい雑炊料理。

「食べるために生きた」魯山人先生ですが、胃腸はけっこうお疲れだったのかもしれません。

さて、牡蠣雑炊に戻りましょう。

牡蠣は、その身のほとんどが内臓。つまり消化酵素のカタマリで、天然の胃腸薬とも呼ばれています。

胃腸がバテ気味の年末年始、「牡蠣雑炊」をぜひ一度お試しください。

新時代の蒸しかき「珠せいろ」を使えば、魯山人先生が愛した味を、初春といわず一年中、しかも手軽に美味しく楽しむことができますよ。

○珠せいろを使った絶品牡蠣雑炊のつくり方

①珠せいろ(粥の4分の1程度)を水で洗い流し、グレーズ(薄い氷の被膜)を取り除く。

②鍋に水を沸かし、ご飯と①の珠せいろを加える。

③ご飯がほぐれて、好みのやわらかさになったら、火からおろしてセリ(粥の10分の1程度)をふりまぜる。

④食べる直前、もみ海苔をふりかける。熱々をどうぞ!

○召し上がり方

そのまま塩をふりかけて、かき混ぜて。そばのだし汁程度のつゆをかけても良いです。たんに醤油(筆者のオススメ!)をかけ食べても美味。さっぱりしてお酒のシメにも最適です。シンプルな料理なので、いろいろ試してお楽しみください。

セリは火からおろしてから……
海苔と牡蠣の相性は◎!
©平野雅章

北大路魯山人 (1883~1959)

カキを毎日食卓に
珠せいろ簡単レシピ

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