「珠せいろ」のムシしちゃいやよ牡蠣ストーリー vol.04

珠せいろ杯カンキツ類王選手権！！

牡蠣といえばレモン。
オイスターレモンに勝る牡蠣料理はない、という方もいます。
「ホテルで生牡蠣にレモンの汁をしたたらせては、遠く広がる青い海を眺めながら、
フランスの海にやるせない思いをはせるのであった……」なんて小説の一節があったような、なかったような。

でも、本当にそうなの?　牡蠣といえばレモンなの?　と私のような欲張りな牡蠣好きは思うのです。
この世にはスダチもライムもカボスもユズも、シークワーサーだってあるのに、何でレモンなの?
他のカンキツ類は試してみたのかな?

というわけで、今回は勝手に「珠せいろ杯争奪カンキツ類王選手権」！
珠せいろに最高の相性のカンキツ類を探して、新しい味の発見をおこないたいと思います！！

○沖縄の牡蠣は苦い

続いては、沖縄からやって来たシークワーサー。旬は8～9月、ということで、今回はビン詰めの果汁（100パーセント）を使用しました。実は、1個50円。ビン詰めは600円です。

レモンに比べると、酸味が弱く、甘味が強いのが特徴。口当たりがマイルドです。
寒い海で育った「珠せいろ」がいきなり南国のトロピカルムードに大変身。お土産にもらったアロハが、意外と似合っちゃった。で、相性度は、7点。

ちなみに、沖縄の海でも牡蠣は採れるそうです。ただ、身はやせ細っていて、味もクリーミーさに欠け、苦いとか。美味しい牡蠣は本土から取り寄せるのだそうです。

○相性度トップの座はユズらないわよ！！

3番手は、ユズ。旬は10月から12月（青実は7月から8月）。1個100円です。柚子はとにかく香りが素晴らしいです。強いのにとても品のいい香りがします。青実ではないので、ジューシーさに欠ける点は否めませんが、一口ほおばると、みずみずさがひろがります。

酸味も、甘みもそれほど感じないのに、この品の良いさわやかさ一体何なのでしょう。
古き良日本人を思わせる凛とした佇まい。
たった一搾りで、珠せいろが料亭の味に大変身してしまいました！相性度は、8点。
レモン、シークワーサーを抜いて、暫定トップの座に！！

○旬にもう一度試したい……

お次は大分産のカボスです。旬は9月から10月。１個158円です。ゴルフボールより少し大きくて、青く引き締まった実は精悍そのもの。いちばん期待していたのですが、いざ搾ってみると、これが意外なほどの期待外れ……。

香りも酸味もあまりにも控えめ。といって「珠せいろ」の味を引き立てるわけでもなく、すっかり、その存在感に負けてしまっています。
もう一度、旬の時期に試してみたいものです。相性度は6点。

○ラテン系は個人技

5番手は、メキシコ産ライム。198円です。メキシコでは1年中とれるようです。
人工的にすら思えてしまう香り、強すぎる酸味。やはり、国産の柑橘類とはちがいます。ちがいすぎます！

組織力より個人技を重視する、ラテンのサッカーというのでしょうか。古代アステカ王国の太陽を思わせるエネルギッシュな自己主張には、さすがの「珠せいろ」もタジタジ。というわけで、相性度は5点。

○スダチは小粒で……

ラストは徳島産スダチです。旬は8月から１２月。お値段は1個80円です。
見た目「小さなカボス」といった感じ。カボスと同じで、やや旬から外れているので、二の舞になるのか、と危惧すれば、アニハカランヤ。

香りは強くないけれど、とにかくジューシー。自然な酸味が珠せいろの味を引き立てます。酸味の切れがいいので、黒コショウの風味も十分に楽しめる。さっぱりとして、何粒でも入ります。

調べると、カボスよりスダチの方が歴史があるとのことで、この包容力のある深い味わいも納得。
相性度は9点。パンパカパーン！優勝おめでとうございまーーす！！