持続可能な漁業を、
未来を考える
未来に生きる海を作る、
邑久町漁協とマルト水産のパートナーシップ
海の環境と私たちの食を守る上で、今、水産資源の「持続可能な利用」が大きなテーマとなっているのをご存知でしょうか。
邑久町漁協のカキ漁は、2019年12月に持続可能な漁業に取り組む産地を証明する「MSC認証」を取得しました。海上いかだに吊るして育てる垂下式では世界初の快挙です。
邑久町漁協とマルト水産が約2年がかりで手続きを進め、次の7つの取組みが評価されました。
7つの取組み
7 INITIATIVES
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1
絶滅危惧種への対応
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2
海底耕運による漁場改善
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3
底生生物のモニタリングによる漁場への影響の調査
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4
海岸清掃による漁場改善
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5
アマモ場再生活動による漁場への改善
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6
生産記録
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7
漁場改善計画の履行
未来のための、MSC認証
MSCは「Marine Stewardship Council」の頭文字からなり、日本語に訳すと「海洋管理協議会」です。
本部をロンドンにおく、国際的な非営利団体で「世界中の海から資源の枯渇をなくし、すべての漁業がもたらす影響について考慮し、持続可能になっていくための活動」をしています。
このMSC認証は、水源保護などを目的に海洋環境協議会が定める国際規格で、通称「海のエコラベル」と呼ばれています。その商品に使われている水産物が、持続可能で環境に配慮した漁業で獲られたものであることの証となり、水産資源に枯渇の心配がないか、生態系を破壊していないかなど厳しい検査を経て認定されます。
日本国内での取得は少なく、2021年の時点では国内12件。私たちは6件目に取得しました。
MSC認証の水産物を明確に、
それ以外と識別するトレーサビリティ認証
マルト水産は、流通・加工過程の管理・トレーサビリティを求める「MSC CoC認証」も取得しています。
MSC CoC認証とは、MSC認証水産物が非認証水産物と混ざることなく消費者に届くようにすることを目的とし、水揚げ以降のサプライチェーンに対する加工・流通の管理認証です。
海から食卓まで水産製品は多くの段階をたどるため、製品にMSCラベルを表示するには関わる企業が有効なCoC認証を持っていなければなりません。
認証を取得するためには、独立した審査機関による審査を受ける必要があり、認証製品の識別や分別、追跡可能な仕組みや数量の記録が必要です。そして、管理システムは、本規格の要求事項に対応するものでなければならず、この厳しい審査を経て、マルト水産は認証されました。
マルト水産では、独自の仕組みにより管理(株式会社マルト水産 生牡蠣トレーサビリティマニュアル)を行なっており、MSC認証の水産物を明確にそれ以外と識別することで、トレーサビリティを確保しています。
これらの認証により、MSC認証を受けたカキ商品を扱い、消費者の皆様にお届けしています。
MSC認証を受けたカキの商品ラインナップ
その他、新商品
ぞくぞく開発中です!
持続可能な開発目標「SDGs」と、
海底浄化の取り組み
2015年9月に国連が提唱し採択された、「持続可能な開発目標SDGs(Sustainable Development Goals)」は、持続可能な社会をつくるために、世界が抱える問題を17の目標と169のターゲットに整理したものです。
2030年までに、政府、企業、地域社会のあらゆる人が、SDGs を実現するための役割を担い、この目標を達成するための努力を世界中で惜しまないための指針です。
私たちは毎年、海底浄化を行っています。
それは、水質の向上や生物生息環境の改善を図ることが、環境を豊かにする取り組みになると考えてきたからです。定期的な調査も行い、これらの対応は海との共存をつなげています。
SDGsの浸透などを背景に、世界の漁業をめぐる新しいうねりに将来性を感じています。今までも大切にしてきた、森・川・海からの恵みを感謝とともに持続させるため、地域の漁業と手を取り合い、播磨灘の自然と海洋の資源を大切に、販売・製造・研究開発を行い、技術や資材の提供など、地域を通じて地球への貢献を行っていきます。